(この記事は 2014 年 8 月 18 日に Office Blogs に投稿された記事 Which email application is right for you: Outlook or Gmail?の翻訳です。最新情報については、翻訳元の記事をご参照ください。)
クラウドへの接続を活用する現代社会では、電子メールやファイル、連絡先などにユビキタスにアクセスできることは、公私両面で生産性や効率性の鍵となります。Outlook および Outlook Web App (OWA) で構成されるマイクロソフトの電子メール ソリューションは、生産性向上に役立つほか、電子メールのみによる安全が非常に高い環境での他者との共同作業を実現します。
しかし、どの電子メール ソリューションが適しているかは個々のユーザーによって異なります。OWA、Outlook、および Gmail を並べて比較した資料を作成しましたので、ぜひお役立てください。この資料は大半の疑問に対する答えがひとめでわかるようになっており、詳細情報へのリンクも記載しています。
電子メール ソリューションを選択するうえで最も重要な基本事項は、受信トレイの管理効率です。不要な電子メールを無視したり、表示ウィンドウのレイアウトを変更したりすることは Outlook と Gmail の両方で可能ですが、Gmail ではルールを作成したり、Microsoft Word の編集ツールや書式設定ツールを利用することができません。Microsoft Excel のスプレッドシートから電子メールにセルを挿入することも、送信する電子メールの重要度を高、中、低のいずれかに設定することもできません。さらに、Gmail では電子メールのフラグ設定、分類、および並び替えの機能が不十分で、また電子メールにドラッグ アンド ドロップでファイルを添付することもできません。マイクロソフトの電子メール ソリューションでは上記のすべてを含め、多彩な機能が利用できます。
情報の高度な自動優先順位づけの実行
次期 OWA の新機能に、"Clutter" というコードネームで呼ばれているものがあります。受信トレイからあまり重要でないメッセージを削除して整理し、重要なメッセージに注目できるようにするという機能です。これは、同様の電子メールを過去にどのように処理したかに基づいて実行されます。たとえば、上司からの電子メールにいつも迅速に対応している場合、Clutter はこのようなメッセージをより目立つように表示します。また、親戚から送られてきた休暇中の写真など、あまり対応する必要がない電子メールについては、後から対応するように Clutter がより分けます。Clutter は使い込むほど判断が的確になります。Gmail の整理機能はあまり性能が高くなく、いくつかのプリセット タブに電子メールを一括で移動できるだけです。これは、個々のユーザーの操作に基づいて各メッセージを整理する OWA の Clutter 機能と比較すると、格段に物足りないものです。
オフラインでの電子メールへのアクセス
外出中は、オフラインで電子メールにアクセスし、インターネットから切断された環境でも作業を継続できることが重要です。Outlook デスクトップ クライアントでは、完全にオフラインでアクセスすることができます。また、OWA では Chrome、Firefox、Safari、Internet Explorer 10 (HTML 5 対応) などの各種ブラウザーからオフラインで電子メールにアクセスできます。Gmail では、オフラインでの電子メールへのアクセスは Google Chrome 以外ではできません。
連絡先の収集と連携
この 3 種類の電子メール アプリケーションはどれも、連絡先カードを作成したり、他の電子メール プログラムから移行したときに連絡先をインポートしたり、新しい電子メール アドレスを承認したりすることが可能です。OWA および Outlook にはさらに高度な機能があり、Active Directory と統合することで企業のアドレス帳からチームや組織の階層の情報を表示したり、Facebook や LinkedIn などのソーシャル ネットワークから連絡先をインポートしたりできます。このような機能は Gmail にはありません。
予定表の管理
機能性の高い予定表は、ただ日付や曜日、月を表示するだけではなく、空いている会議室を見つけたり、連絡先のユーザーが特定の時刻に空いているか (または忙しいか) を判断したりできます。上記の機能はすべて Gmail とマイクロソフトの 2 種類のアプリケーションのいずれでも使用可能です。ただし OWA および Outlook には、どのユーザーがだれに会議の通知を転送したかを把握できるという、Gmail にはない機能があります。また Outlook には、受信した会議の日時では都合が悪い場合に新たに日時を提案する機能もあります。
予定表への代理人アクセスの付与
会社役員や重役などの多忙な人は、常にさまざまな事柄の優先度や必要性をあわただしく調整する必要があるため、代理人を指定してその人物に予定表へのアクセス許可を付与し、スケジュール管理の手伝いを依頼できると非常に便利でしょう。Google でも予定表の共有は可能ですが、OWA および Outlook ではプライベートなイベントを代理人には非表示にしたり、必要に応じてアクセス許可をダウングレードしたり、通知の送信を代理人のみ、または代理人と本人への同時送信に設定したりできます。また Outlook および OWA では、必要に応じて個々のフォルダーに対して代理人アクセスを設定することもできます。Gmail では、こうした代理人アクセス機能はまったく使用できません。
リアルタイムなコミュニケーションによる状況把握
3 種類のアプリケーションすべてにインスタント メッセージング機能とプレゼンス通知機能があり、連絡先のユーザーの状態や連絡可能かどうかを把握することができます。しかし、Gmail にはボイスメールとのユニファイド メッセージング統合機能やボイスメールの早送り機能がなく、インスタント メッセージングで 1 クリックで「全員に返信」することもできません。しかし OWA および Outlook では、これを Lync 経由で行うことができます。
エンタープライズ ソーシャル テクノロジとしての活用
エンタープライズ ソーシャル機能はまだ登場から日が浅いですが、社内、社外を問わずコミュニケーションおよび共同作業を強化するテクノロジ ソリューションとして急速に広まっています。マイクロソフトでは、エンタープライズ ソーシャル機能をサポートする新しい電子メール機能について、既に追加されたもの、そして発表済みで追加予定のものを含め、OWA と Outlook の両方で高機能な統合を目指して動いています。Gmail ではこうした予定はありません。
セキュリティおよびコンプライアンス
複雑な現代社会では、セキュリティおよびコンプライアンスの問題は公私両面で重要な問題となっています。3 種類のアプリケーションのすべてで電子メールの送信者をセーフ リストやブロック リストに追加したり、外部コンテンツをブロックしたり、アーカイブ フォルダーにアクセスしたりできます。しかし、Google とマイクロソフトの両方の製品に搭載されている機能以外の他に、OWA および Outlook では Gmail と異なり、Information Rights Management、ドキュメントのフィンガープリント、ネイティブなデータ損失防止などの機能も使用できます。また、Gmail ではボイスメールの保護が使用できず、アイテム保持ポリシーをユーザー レベルで設定することもできません。
Google は、Web 版とデスクトップ クライアントの両方の Outlook を組み合わせて使用するマイクロソフトの電子メール プラットフォームと比較して Gmail が「十分な機能を持つ」としていますが、実際は、OWA と Outlook (Office 365 スイートの一部として提供) では Gmail (Google Apps for Business の一部として利用可能) では利用できない機能を多数提供しています。ユーザーの皆様にご満足いただける高機能な電子メール ソリューションをマイクロソフトが提供しているにもかかわらず、ただ「実用レベル」というだけの電子メール機能を使用する必要があるでしょうか。
Outlook Web App、Outlook、および Gmail のそれぞれで使用可能な機能の詳細については、こちらの資料をダウンロードして参照してください。
また、Outlook Web App と Outlook の優れた機能を紹介したスライドショーもぜひご覧ください。