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【パートナー事例】Office 365 と Azure をベースに多様な機能がシームレスに連携~「TaskalCloud」でクラウド ビジネスに参入したアイシーソフトの期待と取り組み【4/21 更新】

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株式会社アイシーソフト (以下、アイシーソフト) は、愛知県名古屋市に本社を持つ IT 企業です。これまでは受託開発をビジネスの柱にしてきましたが、2014 年 5 月から Microsoft Office 365 と Microsoft Azure をベースにしたパッケージ ソリューションの開発を開始。2015 年 12 月にクラウド型グループウェア「TaskalCloud (タスカルクルー)」のプレ リリース版を発表し、2015 年 1 月に正式版の提供を開始しています。

TaskalCloud の最大の特長は、Office 365 と Azure をベースにすることで、さまざまな機能をシームレスに連携させている点にあります。また中小/中堅企業でもすぐに活用できるよう、ユーザー インターフェイスに工夫が凝らされている点も注目すべきポイントです。利用料金は全機能セットで月額 600 円 (Office 365 のライセンス料金が別途必要) 。この中には Azure の利用料金が含まれているため、かなり戦略的な価格設定だと言えます。

現在、アイシーソフトは TaskalCloud によるクラウド ビジネスをどのように展開しているのでしょうか。今回は代表取締役の鈴木 良明 氏に、同社の取り組みと今後の戦略、クラウド ビジネスへの期待などについて、お話をお聞きしました。

株式会社アイシーソフト
代表取締役
鈴木 良明 氏

 

アイシーソフトが提供するソリューションの概要

まず御社が提供しているソリューションについてご説明ください。

次世代テンプレート型クラウド サービス「TaskalCloud」を提供しています。これは Office 365 と Azure の上に、私どもが開発した各種テンプレートを載せたグループウェアです。2014 年 5 月から開発を開始し、2014 年 12 月 10 日にプレ リリース版を公開、2015 年 1 月 26 日に正式版の提供をスタートしました。

 

TaskalCloud にはどのような特長がありますか。

最も大きな特長は、Office 365 と Azure を組み合わせることで、さまざまな機能がシームレスに連携する点です。たとえば Microsoft Exchange Online をベースにしたスケジュール管理に情報を入力して「自動申請フラグ」をチェックすると、Microsoft SharePoint Online 上のワークフローにその情報が渡され、交通費申請などの処理が自動的に行われます。これは Office 365 と Azure を連携させることで初めて可能になりました。また Office 365 に入力されたデータは、自動的に Azure 側の SQL Database に集約されます。このデータにアクセスすることで、他の業務システムや BI などにつなげることも可能です。

 

提供されている機能は。

 スケジュール管理を中心に、ポータル サイト、施設予約管理、組織階層アドレス、ワークフロー管理、勤怠管理など、現時点で 13 種類の機能を用意しました。これらはすべて直感的に使えるよう、わかりやすいユーザー インターフェイスを備えています。たとえば勤怠管理は画面上にタイム レコーダーのイメージが表示され、「出勤」「退勤」のボタンを押すだけで出退勤の記録が行われます。これらの画面は HTML で構成されているため、PC はもちろんのこと、iOS や Android などのスマート デバイスでも利用可能です。中小/中堅企業のお客様にもすぐにお使いいただけるよう、画面デザインにはかなりの時間と費用をかけました。

 

料金体系はどうなっていますか。

Office 365 のライセンス料金とは別に、月額 600 円を頂戴しています。これには TaskalCloud のすべての機能と、Azure の利用料金が含まれています。他社の一般的なクラウド型グループウェアに比べ、半分程度のコストでご利用いただけます。

 

クラウド ビジネスに着手した理由とマイクロソフトへの評価

なぜこのようなクラウド ビジネスを開始したのですか。

アイシーソフトは名古屋で受託開発を行ってきた会社ですが、受託ビジネスは人に依存するビジネスであり、人が確保できないと成長できません。つまりどれだけスケールできるかが、人の数で決まってしまうのです。地方の中小企業にとって、これは厳しい条件です。今後競争力を高めていくには、人の数ではなく、技術で勝負するビジネスにシフトする必要があります。これを可能にするのがクラウドです。

 

数あるクラウドの中で、Office 365 と Azure を選択した理由は何ですか。

 マイクロソフトのクラウドは、非常に堅牢ですばらしいサービスです。また日々進化しており、使える機能もどんどん増えています。しかし実際にこれらを業務に活用しようとすると、日本企業にとっては使いにくい部分もあります。このような部分を私どものソリューションで補い、さまざまな方向で使えるようにすれば、さらに強力な武器になるはずだと考えました。私どもの会社にマイクロソフトに詳しい技術者が多いことも、Office 365 と Azure を選択した理由の 1 つです。

 

データセンターはどのリージョンのものを使っていますか。

プレ リリース版ではシンガポールのデータセンターを使っていましたが、正式版は日本国内のデータセンターを使用しています。これによってレスポンス速度が約 4 倍になりました。

 

クラウド ビジネスの現状と顧客の評価

売れ行きはいかがですか。

私どもにとって、これが最初の本格的なクラウド ビジネスだということもあり、現在は販売スキームを構築している段階です。マイクロソフトにパートナーを紹介してもらいながら、担当者が全国の販社を飛び回り、販路を開拓しています。おかげさまで試用版を含め、4 月までに 150 シート以上をお客様に提供できそうです。また私どもからの直販でも、4 月には 3 社のお客様に導入いただける見込みです。

 

どのような規模の企業をターゲットにしていますか。

当初は 500 名規模までの企業をターゲットとして考えていましたが、マイクロソフトの方とお話した結果、大手企業の部門システムとしても十分にご利用いただけるとご評価いただきました。現在では 1 契約あたり 1,000 名規模にも対応できる容量を確保しています。

 

お客様からのご評価はいかがですか。

既にお使いのお客様には、たいへん好評です。特に営業職員の多いお客様は、社内の情報連携基盤として大きな効果を発揮しているようです。たとえば他社のグループウェアを導入しても「日報の管理がたいへん」といった声が上がるケースが少なくないのですが、TaskalCloud であればワークフローやデータ ファイリングと自動連携しているため、このような問題を簡単に解決できます。伝言板機能も「とてもいい」と評価されています。

 

今後のビジネス展開と収益への期待

売上目標は設定されていますか。

2015 年 1 月末までに 4,800 シートを販売したいと考えています。

 

拡販のためにどのような取り組みを行っていますか。

 今はとにかく認知度を高めることが最優先です。そのためさまざまな場所でデモを行い、クチコミが広がるよう努力しています。また、より手軽にお試しいただけるよう、4 月 20 日には月額 400 円でご利用いただける「Limited Edition」もリリースします。もちんこれにも Azure 利用料が含まれているので、たいへんお買い得な価格設定だといえます。7 月にはモバイルに特化したバージョンも出す予定です。現在のバージョンでもモバイルに対応していますが、モバイルに特化することでより高いコスト パフォーマンスを実現できます。TaskalCloud をベースにした二次開発も視野に入っています。たとえば名刺管理の機能を、近い将来に追加したいと考えています。

 

中長期的にはどの程度の収益を期待していますか。

4 年後には売上全体の半分を TaskalCloud 関連で上げたいと思っています。これからは間違いなく、クラウドがビジネスの中核になるでしょう。

 

ありがとうございました。

 

株式会社アイシーソフト

2004 年 3 月に設立された、愛知県名古屋に拠点を置く IT 企業。高い技術力と人間力を備えたエンジニア集団として、10 年以上にわたって企業の受託システム開発を中心にビジネスを展開しています。2015 年 1 月にはクラウド ベースのパッケージ ソリューション「TaskalCloud」の提供も開始。長年の経験を活かしながら、ビジネスの幅を広げています。


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