こんにちは。日本マイクロソフト System Center Support Team の久保です。
System Center 2012 R2 Data Protection Manager (DPM 2012 R2) のディスク使用レポートと DPM 管理コンソールにおけるディスク容量の見方について、表記の見方がわかりにくい点がございますので、解説させていただきます。
ディスク使用レポートでは、 “合計ディスクの容量” 、”割り当てられているディスク” 、“使用済みディスク” の3種類が表記されています。また、週毎、月毎とディスクの使用率の確認ができるため、ディスク使用状況の傾向に基づいて容量計画を作成することができます。
DPM 管理コンソールでは、DPM 全体で使用できるディスク容量が確認でき、未割り当ての量によって保護グループで割り当てる容量の検討ができます。
ディスク使用レポート | DPM 管理コンソール 記憶域プール | 説明 | 図の囲み |
合計ディスクの容量 | 全容量 | DPM に割り当てられた | 黄色 |
割り当てられている | 使用領域 | 保護用に割り当てられた 割り当て済みのレプリカボリュームと回復ポイントのボリュームの和である | 青色 レプリカ: 緑色 |
使用済みディスク |
| 記憶域プール ディスクに作成されたボリュームの使用容量を算出した合計の値 | 赤色 |
| 未割り当て領域 | 未割り当ての領域の量 | 橙色 |
表のように、管理コンソールのDPM 記憶域プール ディスクで表記されている「使用領域」は、割り当てられているディスクの領域であり、使用済みのディスク容量を表しているわけではありません。
下記に、ディスク使用レポート(図1) 、DPM 管理コンソール内の記憶域プール(図2) 、DPM 管理コンソール内の保護グループ(図3) 、DPMサーバー上のディスクの管理(図4) 、4つの画面の数値を追ってディスクの容量に関して見ていきます。
なお、ディスク使用レポートで出力されるデータは前日までのものとなるので、DPM 管理コンソールにおける値と異なる場合もあります。
図1 : ディスク使用レポートの画面
週毎や月毎における使用済みディスクを比較することで、傾向を確認でき、今後割り当てディスクの容量を増やす必要があるのか、検討をしやすくします。
図2 : 管理コンソール、管理タスクの画面
DPM 管理コンソールの記憶域プールの画面より、記憶域プール内のディスク状態と使用領域の確認をすることが可能です。
管理コンソールと、レポートの画面を比較することで、下記の情報が得られました。
ディスク使用レポート | DPM 管理コンソール 記憶域プール | ||
合計ディスクの容量 | 50.00GB | 全容量 | 50.00GB |
割り当てられているディスク | 30.21GB | 使用領域 | 30.20GB |
使用済みディスク | 8.89GB |
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| 未割り当て領域 | 19.79GB |
このように、DPM で使用しているボリュームで使用されているデータの合計値が使用済みディスクとしてレポート上に表示されることがわかります。
図3 : 管理コンソール、保護コンソールの画面
ここでは保護グループごとの構成の確認ができます。また、レプリカ ボリュームと回復ポイントのボリュームの使用済み容量の確認ができ、ディスクの割り当ての追加が必要かどうかの検討ができます。
レプリカ ボリュームと回復ポイントの合計値和 27.89GB + 2.31GB = 30.20GB が DPM 管理コンソール上での使用領域、また、レポート上の割り当てられているディスク上の表示となります。
| 割り当て済み | 使用 | 空き容量 |
レプリカ ボリューム | 27.89GB | 8.63GB | 19.26 GB |
回復ポイントのボリューム | 2.31GB | 0KB | 2.31 GB |
ディスクの管理画面では、DPM で使用するボリュームがどのディスクに含まれるのかの確認ができます。
また、各ボリュームのディスクの空き容量が確認できることから、ディスクの使用量をここでも確認できます。割り当てられたディスクのうち、どの程度を使用されているのかを確認するには、レポート、管理コンソール内の保護タスク、ディスクの管理それぞれの画面から確認ができます。
どこの値を確認したいのかによって、使い分けてみるとよいでしょう。
参考となる技術情報
> DPM 管理者コンソールによる監視
https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/hh757861.aspx