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SharePoint Framework –オープン性と接続性を強化した新しいプラットフォーム

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(この記事は 2016 年 5 月 4 日に Office Blogs に投稿された記事 The SharePoint Framework—an open and connected platform の翻訳です。最新情報については、翻訳元の記事をご参照ください。)

 

先日マイクロソフトが公開した記事「SharePoint の未来」では、これからのビジョン、ロードマップ、そして SharePoint Online のユーザー エクスペリエンス全般に対する取り組みの強化について、詳しく説明しました。お客様、プロフェッショナル開発者の皆様が、ご自身の可能性と手腕を活かして、シナリオを刷新し、ステップアップしていかれることを願っております。

マイクロソフトのパートナー様、お客様、個人開発者の皆様は、SharePoint のページや Web パーツ モデルを使ったさまざまな革新的なソリューションを生み出されてきました。このモデルは、大部分が .NET で実装され、数多くのコンテンツ/コラボレーション システムと同様、サーバー側レンダリングが主流だった時代に設計された、成熟したモデルでした。

The-SharePoint-framework-an-open-and-connected-platform-1サーバー側の開発

その後、テクノロジの進化と接続性の強化に伴い JavaScript の言語とパフォーマンスが飛躍的に改良されていきました。分散コンピューティングが再注目され、豊富な機能、スピーディな処理、対話機能を持つユーザー エクスペリエンスがクライアント側で構築されるようになりました。今では、応答性の高いインターフェイスを開発し、ブラウザー内で実行、あるいはスマートフォン上のハイブリッドなネイティブ HTML エクスペリエンスで実行することができます。

SharePoint Framework の概要

SharePoint は常にこうしたトレンドと共に進化してきました。その最新形として、クライアント側の開発を完全サポートし、Microsoft Graph と連携でき、オープンソース ツールのサポートを備えたページ/パーツ モデルが SharePoint Framework です。

たとえば、新しいドキュメント ライブラリやリストなど、SharePoint Framework を使った新しいエクスペリエンスは、最新のモバイル アプリ、SharePoint Online、OneDrive for Business 向けに設計されています。

SharePoint Framework は、マイクロソフト内外の SharePoint 開発者のために設計されています。マイクロソフトのエンジニアは SharePoint Framework を使って最新のエクスペリエンスを生み出しています。皆様にも、これと同じテクノロジ、ツール、手法を使って、応答性が高く、モバイルに対応し、生産性に優れたエクスペリエンスやアプリの開発をすぐに開始していただくことができます。

SharePoint Framework では、マイクロソフトのパートナー様、お客様、個人開発者の皆様が React や Angular など最新の JavaScript フレームワークをお使いいただけるようになります。これは、エクスペリエンス、パフォーマンス、モバイル サポートを大幅に強化し、.NET をはじめとするさまざまな環境を利用するマイクロソフトの開発者エコシステムをさらに拡大するモデルです。

開発者の皆様は、SharePoint Framework と関連ツールチェーンを、現在直面している問題の解決にお役立ていただくことができます。たとえば現在頻発しているスクリプト インジェクションに対応しています。SharePoint Framework では、最新のアプリ開発を.NET に依存せず、エンドツーエンドで行うという体系的なアプローチを採用しています。

また、フレームワークは開発者が自由に選択することができます。マイクロソフトは、開発者コミュニティのニーズに対応するべく SharePoint の拡張性をさらに強化し、現在のオンプレミス環境により近い形で活用できるよう、クラウドのオプションをさらに充実させています。

SharePoint Framework は既存の SharePoint サイトで利用できるようになります。また、新しい SharePoint Framework で開発されたクライアント側の Web パーツを既存の SharePoint ページでホスティングすることも可能になります。

The-SharePoint-framework-an-open-and-connected-platform-2最新の構造

SharePoint Framework では、プロジェクトのスキャフォールディング機能を提供する Yeoman や、反復的なビルドとテストの実行環境 Gulp など、現在提供されているさまざまなオープンソースの選択肢と連携し、既存のツールとソリューションを拡張することが可能です。また、オンプレミスの完全信頼コードや Office 365 アドインといった現在 SharePoint で利用できる開発オプションをさらに強化し、最新のクライアントサイド アプローチを活用して SharePoint Online の強力なポータル環境を実現することができます。

SharePoint ページの新しいエクスペリエンス

ページ構造から刷新された SharePoint ページ エクスペリエンスは、SharePoint Framework の中核コンポーネントの 1 つです。SharePoint の新しいユーザー エクスペリエンスでは、テクノロジに依存することなく、クライアント側 JavaScript とテンプレート作成のあらゆるフレームワークを使ってページを構築することができます。このページ構造は、Web パーツやアドインなどのホスティングをはじめ、多くの新しい可能性をもたらします。

The-SharePoint-framework-an-open-and-connected-platform-3SharePoint Framework のページ構造

あらゆるスキル レベルの開発者とプロフェッショナルの皆様は、このページ構造を使って今まで以上の効率性、信頼性、スピードで SharePoint の機能を拡張できます。モバイル対応や高い応答性も簡単に実現します。

SharePoint Framework の詳細については、以下のビデオでご確認いただけます。

整理され簡素化されたプログラミング環境

マイクロソフトのエコシステムにとって画期的な投資は SharePoint Framework だけではありません。マイクロソフトは、JavaScript、OAuth、REST、Webhook、ネイティブのモバイル SDK などを活用する Microsoft Graph を基盤としたシンプルなプログラミングというテーマを軸に、OneDrive と SharePoint 全体にさらに調整を加えていく予定です。サードパーティの開発者の皆様に対する参入障壁を最大限に排除すると共に、Office UI Fabric という前例に続き、オープンソース コミュニティとの連携やコミュニティへの貢献にも引き続き取り組んでまいります。

拡張性は、SharePoint がこれまでコンテンツ/コラボレーション プラットフォームとして多くの皆様に選ばれてきた大きな理由の 1 つです。マイクロソフトでは、SharePoint を熟知する方から初めて SharePoint に触れる方まで、あらゆる開発者の皆様にマイクロソフトの新しいレンダリング フレームワークで次世代のソリューションを開発していただけるように、さらなる拡張性の充実と新しい可能性の実現に取り組んでいます。

この分野のイノベーションに携われること、そして皆様の取り組みと SharePoint Framework による新しいソリューションの誕生に立ち会えることは、マイクロソフトにとって大きな喜びです。

これから数週間にわたって、2016 年夏に先行リリース プログラムのスタートを予定している SharePoint Framework の進捗および最新情報を提供していまいります。

SharePoint と Office 開発の最新情報は Office デベロッパー センター (英語) にてご確認いただけます。

SharePoint 開発のスタートに備え SharePoint 開発のトレーニングや各種情報を入手するには、Office 365 開発者プログラム (英語) にご参加ください。SharePoint Framework の詳細情報は「SharePoint の全般的な開発」でご確認いただけます。

—SharePoint チーム シニア プロダクト マネージャー Bill Baer (@williambaer)

 

よく寄せられる質問

Q. クライアント側の開発モデルを SharePoint に導入したのはなぜですか。

A. Office 365 とクラウドの SaaS ソリューションにおける進化と、Web 化がますます加速する現状を受けて、Iframe の制約、不完全な API セット、Office 365 のワークロードと連携できないといった問題が SharePoint の既存の開発モデルに顕在化してきました。

また、現在の制約にとらわれない自由な開発を可能にする効率的なツールチェーンとモデルは、開発者にとっても必要です。クライアント側の開発フレームワークが提供する機能により、マイクロソフトのエンジニア、パートナー様、お客様、そしてコミュニティのあらゆる開発者の皆様が、ブラウザー、デバイス、画面サイズの違いを問わず直観的かつシンプルに使える強力でリッチなアプリケーションを開発できるようになります。

 

Q. 新しいドキュメント ライブラリはカスタマイズに対応しますか。

A. はい。新しいドキュメント ライブラリのエクスペリエンスを公開する際は、メニューやコマンド アクションを表示する宣言型の CustomAction も引き続きサポートされる予定です。先行リリース プログラムに向けた開発の段階で、この機能に関連した問題が数多く寄せられていますが、新しいエクスペリエンスを全世界に向けてリリースする前にはこれらの問題を解決し、すべてのライブラリの既定のエクスペリエンスとしてご利用いただけるようにする予定です。

クラシック モードのリボンや新しいコマンド画面に表示されるアクションなど、このメカニズムを使って展開されているソリューションは引き続き同様の動作を維持します。スクリプト、JSLink、追加の Web パーツをページに展開するユーザー設定アクションは現時点ではサポートされていません。これらのサポートされていない機能を必要とする環境は、当分はクラシック モードで動作します。

マイクロソフトでは、シナリオにおける重大な欠陥を解決することにこの 1 年間をかけて取り組み、複雑な組織の重大なワークフローに欠かせない、新しいドキュメント ライブラリ エクスペリエンスによるカスタムのプロセス、コマンド、その他の機能のサポートを実現していきます。現在開発を検討している機能には、Web パーツをページ上でホスティングする機能、カスタム ビューのレイアウトと条件付き書式を定義する機能、クライアント側のデザイン パッケージを使って外観をカスタマイズしたりブランディングを追加したりする機能があります。リストとライブラリをさらに拡張するこれらの機能についても、これからの数週間で新しい情報を次々にお伝えしていきます。

 

Q. この SharePoint 開発フレームワークが Windows ユーザーに公開されるのはいつになりますか。

A. SharePoint Framework は、2016 年第 3 四半期より先行リリース プログラム参加者に向けた公開を開始する予定です。

 

※ 本情報の内容(添付文書、リンク先などを含む)は、作成日時点でのものであり、予告なく変更される場合があります。


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