(この記事は2016 年 4 月26 日にMicrosoft Partner Network blog に掲載された記事 Four steps to establishing your business in a vertical の翻訳です。最新情報についてはリンク元のページをご参照ください。)
以前のブログ記事でご説明したように、競争は激化しており、パートナー様が価格を保護し収益を確保するためには、ビジネスの専門性を高めて差別化を図る方法 を検討することが不可欠になっています。
『The Modern Microsoft Partner Series, Part 2: Differentiate to Stand Out (先進的なマイクロソフト パートナー シリーズ、第 2 回: 差別化によって違いを打ち出す、英語)』でもご紹介しているように、IDC に依頼して実施した最新の調査によると、差別化されたビジネス モデルを構築するには、特定業種のエキスパートとしてビジネスを確立することが非常に効果的です。実際に、この調査の対象となったパートナー様の約 82% が、特定の業種にターゲットを絞ることは自社の成長戦略にとって重要である、または非常に重要であると回答しています。
特定の業種においてビジネスを確立することで、競争は緩和され、価格や収益を保護しやすくなります。また、特定の業種に関する専門性が高まれば、企業価値の向上も見込まれます。
この戦略にスムーズに取り掛かるには、いくつか必要なステップがあります。
ステップ 1: ターゲットとする業種を選ぶ。
まずは現在の顧客ベースを評価して、自社がいずれかの業種に多くのお客様を抱えているといった傾向が見られないかどうかを確認します。次に、チームでミーティングを行い、ターゲットとする業種の候補についてブレインストーミングとディスカッションを行います。このとき、お客様のニーズに関する知識や、その業種に特化することのメリットとデメリットを共有します。必ず IT 支出とお客様のニーズの両方の調査を実施してから意思決定を行うようにしてください。ご参考までに、IDC が発表した世界の業種別 IT 支出ランキング トップ 10 を以下にご紹介します。
出典: IDC #257386、『Worldwide Vertical Markets IT Spending 2014-2019 Forecast (2014 ~ 2019 年、世界の市場産業分野別 IT 支出額の予測)』
ステップ 2: ソリューションを構築して、不足を補完してくれるパートナーを見つける。
ターゲットにする業種を決定したら、お客様向けのソリューションを構築します。ステップ 1 で見つけたお客様のニーズに対応するにはテクノロジ ソリューションをどのように活用すればよいかを考えましょう。そして、お客様に総合的なソリューションを提供するために、他の業種や業界で活躍する企業とパートナーシップを結んで自社の足りない部分を補ってもらう必要があるかどうかを検討してください。
ステップ 3: 市場投入戦略を策定して実施する。
ターゲットとなる業種の見込み客を惹きつけ、つながりを構築して、商談を成約に導くためには、包括的な戦略を策定することが重要です。営業、雇用、Web サイト、SEO、コンテンツの計画など、市場投入戦略の主要な構成要素について十分に検討してください。IDC の調査によると、特定業種に特化するために企業が使用している戦術のトップ 5 は以下のとおりです。
出典: マイクロソフトの依頼による IDC 電子ブック『Differentiate to Stand Out (差別化によって違いを打ち出す)』、2016 年 4 月
ステップ 4: 成果を示す証拠を集めて、さらなるビジネス チャンスを見つける。
業種に特化した新しいソリューションを提供して数社のお客様を獲得できたら、ソリューションの有用性を示す確かな情報をお客様から集めましょう。ケース スタディ、ブログ記事、顧客事例などにまとめれば、その業種について専門知識を備えていることやお客様のニーズを理解していることをアピールできます。
上記の IDC による調査では、ある業種に特化することで、多くの場合、別の業種にも精通できることが明らかになっています。最初にターゲットにした業種と似た性質の業種を探してみましょう。
新しい IDC 電子ブック『差別化によって違いを打ち出す (英語)』では、特定の業種をターゲットに設定し、ビジネスの成功を収めるためのヒントを他にもご紹介しています。ご不明な点やご意見がございましたら、どうぞお気軽にメール、Twitter、または LinkedIn までお寄せください。
ではまたお会いしましょう。