8/30 に行われた Japan Partner Conference 2016 にて、日本でも Advanced Support for Partners (ASfP) が 10 月より提供開始されることが発表されました。このサービスは米国などでは2015年12 月からすでに提供開始されていますが、このたび、日本人のエンジニアと日本円の価格を準備しての、日本におけるサービス開始となります。
IDC 電子ブック「マイクロソフト モダン パートナー シリーズ」によると、顧客生涯価値を提供することが、モダン パートナーが成功するための最も重要なポイントの 1 つであることが分かっています。パートナが利益を出すためには、巨大な一回きりのプロジェクトに頼るのではなく、Customer Solution Provider (CSP) プログラムなどのマネージド サービスのためのフレームワークを使って、常にお客様をケアするテクノロジー ソリューションを提供して、お客様がそこから継続的に価値を得られるようにすることが重要です。
では、パートナーはお客様に今後長年にわたってどのように自社のテクノロジー ソリューションの価値を訴求していけばよいのでしょうか。おそらくパートナーはお客様からテクノロジー ソリューションについてのサポートをより多く求められるでしょう。たとえば、どのような変化が今後行われ、それにどのような価値があるのか、といったことです。マネージド サービスを提供するということは、パートナー自身も自社もしくはクラウド流通会社と一緒にサポート体制を整えて、テクノロジー ソリューションおよび関連サービスのサポートをお客様に提供する必要があります。そのようなときにご利用いただけるマイクロソフトのパートナー向けサポートサービスが Advanced Support for Partners です。
Advanced Support for Partners の主な特長は以下の 3 点です。
- サポート担当 (SAM) がつく: リモートの担当エンジニアがマイクロソフトとの懸け橋となりリレーションシップを強化します。
- クラウドサポート支援の提供: マイクロソフト クラウドのマネージドサービス立ち上げと運用に必要なノウハウ、課題管理、支援策を提供します。
- 柔軟な契約期間: 1 か月単位で契約可能です。
ご契約方法は、月間/年間契約から選択できます。
- 月間契約 ¥137,500 (税別)[最低6カ月の契約が必要]
もしくは - 年間契約 ¥1,600,500(税別)[3% 割引]
※ 1カ月のSAM時間は5時間です。追加のSAM時間やオンプレミス インシデントを買い足すことができます。
▼ Advanced Support for Partners のお申し込みはオンラインでできます (10 月から)
SAM がつくことのメリット
特に 1 番目のサポート担当 (SAM) は、マイクロソフトの営業/サポート担当者がついていない中堅のパートナーに取ってはとても大きな価値となるでしょう。マイクロソフトのクラウド製品で通常利用できるクラウド サポート (無償/有償) や、コンピテンシー特典のサポートは、いずれも一問一答形式のサポートです。それに対して、Advanced Support for Partners は SAM が質問者のプロジェクトについて考慮しながら、どのサポートに問い合わせをするのが適切か、また得られた回答を整理して、より適切な形で理解ができるように調整を行います。
他にも SAM は様々な形で担当パートナーのご支援をさせていただきます。
CSP の立ち上げに最適な 6 カ月プログラムもあります
Advanced Support for Partners は、これから CSP プログラムでマイクロソフトのクラウドと自社のテクノロジー ソリューションを組み合わせてお客様にマネージド サービスを提供しようというパートナーに適したプログラム内容をご用意しています。以下の例は 6か月でサポートの立ち上げを含めた体制構築プロセスからパイロットフェーズ/運用フェーズにおける技術支援、課題の洗い出しと管理を実施するものです。内容はお客様のご要望に応じてカスタマイズすることも可能です。
Advanced Support for Partners のより詳細な内容はこちらです。
ベネフィット | 特徴 | ||
Office 365, Azure, Dynamics の全てがサポート 対象 | クラウド サービス インシデント | クラウド サービスに関する問題解決の支援 | 必要に応じて |
エンド ユーザー様の代理問合せ | お客様に代わってパートナー様によるクラウド サービス インシデントの登録と管理が可能 | ||
応答時間とエスカレーション | 深刻度 A の課題に対し、より迅速な対応で問題解決まで調査に着手いたします。エスカレーション対応を行います。 | AzureとCRM:
深刻度 A/B/C に対し 1/2/4 時間 |
|
マイクロソフトとの連携強化 | サービス管理 | サービス アカウント マネージャー(SAM)は、御社の重要案件、最優先のクラウド関連課題やプロジェクトの確認と遂行をご支援します。 | 60時間/年(年間契約)
5時間/月(月契約) |
最新情報をいち早く取得 | 技術情報とトレーニング開催情報の案内 | クラウド製品に関するトレーニング情報をご案内します | 都度 |
ロードマップ Web キャスト | Azure、Office 365、Dynamics におけるロードマップ(新機能)についてオンライン セミナーをご案内します | ||
クラウド相談会 | クラウド サービスの導入プランや、移行プラン、 Cloud API に関する情報提供について相談会の開催が可能です | 月に1度 | |
クラウド消費状況とサービス実績のご報告 | クラウド サービスの導入・消費状況と、ASfPサービスの実績(ご利用状況)をまとめた資料を作成し、パートナー様に送付いたします |
どのようなパートナー様におすすめか?
~中堅の CSP パートナー様向け
以上、Advanced Support for Partners の特長についてみてきました。それでは、最後に、このサービスがどのようなパートナーに適しているのかということをほかの主なサポート サービスと比較しながら考えてみましょう。
マイクロソフトのクラウド サービスを多く取り扱っていただくパートナーには、大抵マイクロソフトの営業担当者がついていますが、そのようなパートナーは、リモートではない専任のサポート担当者である TAM がつく、上位の Premier Support for Partners をお勧めしています。ここでいう「多く」の目安は、Office 365 単体でビジネスをされる場合なら 4,000 シート以上のお客様を持つ、Azure 単体なら年間 1,000 万円以上の消費が見込まれるお客様を持つ場合で、それぞれ Gold Cloud Productivity コンピテンシー、Gold Cloud Platform コンピテンシーの要件に相当するくらいの実績要件が見込まれる場合です。
一方、Indirect CSP Reseller として、あまりボリュームを見込まずにサービスを提供するパートナーの場合は、Indirect CSP 流通会社が提供するサポートサービスを利用するのが最善の選択肢です。
Advanced Support for Partners は、この両者の中間の中堅どころのパートナの皆様向けのサービスとなっています。
日本においても Advanced Support for Partners の提供を開始することで、パートナーの皆様がよりいっそうマイクロソフト クラウドを使ったマネージド サービスを提供しやすい環境を整えてまいります。ぜひいまのうちからサービスのご活用をご検討いただき、10 月になりましたら Web サイトからお申し込みください。
ご紹介ビデオがありますので、ご覧ください。
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