(この記事は2016 年8 月17 日にMicrosoft Partner Network blog に掲載された記事 7 universal marketing truths that still pack a punch の翻訳です。最新情報についてはリンク元のページをご参照ください。)
現代の消費者は、以前とは別の人種へと進化を遂げています。
彼らは、テクノロジの知識を身に付け、デジタル デバイスを使いこなし、日々変化する自らのニーズを満たしてくれるようなサービスと製品を求めています。モバイル デバイス、クラウド コンピューティング、サブスクリプション サービスの急速な発展は、消費者行動を一変させました。そしてこれまで以上に、いかに消費者とコミュニケーションを取り、価値を提供するかについて、マーケターの力が問われるようになっています。
お客様の購買行動は変化してしまいましたが、幸いにも効果的なマーケティングとカスタマー エクスペリエンスに関する最も基本的な原則の一部は、いまだに驚くほどの効き目を保っています (英語)。
原点回帰: デジタル化した現代こそ、マーケティングの基本に立ち返ろう
マーケティングで大切なのは、お客様に価値を提供することです。テクノロジが進化しようと、ビジネスの手法が刷新されようと、その点だけはこれからもずっと変わりません。
ここで改めて基本に立ち返り、お客様に真の価値を提供するための、7 つの普遍的なマーケティング原則について見直してみましょう。
1. ビジネスの目的を定める
皆様のミッションは何ですか。何のためにビジネスを行っているのでしょう。なぜ今のビジネスに取り組んでいるのか、ご自身に問いかけてみてください。お金だけが理由ではないはずです。代わりに、何か意義のあることにビジネスの目的を見いだしましょう。有意義な目的を定めた好例として、TOMS 社の One for One キャンペーン (英語) が挙げられます。このキャンペーンは、同社の靴を 1 足購入すると、発展途上国にも同じく靴が 1 足贈られるというものです。TOMS のように、ビジネスの目的、提供できる価値、お客様がどういったメリットを得られるかについて、深く掘り下げて考える必要があります。そうすることで、ブランドを差別化できると共に、お客様がパートナー様との取引に他社とは違った特別な意義を感じられるようになるのです。
2.人間的な要素を理解する
私たち人間は、ビジネスにも人間らしさを求めます。お客様の関心を得たいと思うなら、こうした人間的な要素を維持することが不可欠です。Web サイトの訪問者はすべて、それぞれの人生を生きる、生身の人間であることを忘れてはなりません。このテクニックを実際に活かした好例が、Discover 社の “We treat you like you’d treat you” の広告キャンペーン (英語) です。質の高いやり取りと優れたユーザー エクスペリエンスがお客様のロイヤルティを高める (英語) ことを、このキャンペーンは実によく表現しています。
カスタマー サービスが自動応答だったために一向に問題が解決せず、イライラした経験を思い出してみてください。皆様はお客様とのやり取りにどのような手段を用意していますか。直観的で使いやすい Web サイトを提供していますか。お客様は探している情報をすぐに見つけたり、適切な担当者に連絡したりできるでしょうか。もしその答えが「いいえ」なら、取引が減ることを覚悟した方がよいでしょう。提供するエクスペリエンスがすべてだと、肝に銘じてください。
3.口コミ効果を利用する
口コミほど効果的で、費用のかからないマーケティングの手段は他にありません。消費者は友人や同僚の言葉を信じます。Kodak 社はビジネス モデルを一新した後、口コミによるマーケティングを最大限に活用 (英語) し、このデジタル化の時代に同社がいかに優れた価値を提供できるかを B2B のお客様に広めました。既存のお客様こそが最強のマーケターであることを、よくわかっていたのです。ここでやはり大切になるのが、カスタマー エクスペリエンスを向上させ、期待を上回る品質やカスタマー サービスを実現することです。それに加えて、お客様を喜ばせるようなちょっとした要因があれば、お客様自身は自然とパートナー様について宣伝してくれるようになります。
4.価値ある知識をお客様に提供する
お客様とのやり取りで多くのマイクロソフト パートナー様が使用し、際立った成功を収めているのが、お客様に知識を提供するというアプローチです。ただ闇雲に製品やソリューションを勧めるのではなく、本当に必要な物が何であるかをお客様に教えることで、お客様に本当の付加価値を提供し、ロイヤルティを高めることができます。参考として、Umpqua Bank の Open Account (英語) ポッドキャストをご紹介しましょう。お客様にとって関連性があり、役に立つ、正確な情報を提供 (英語) すれば、お客様は適切な情報に基づいて意思決定を下すことができます。その結果、無駄な出費が抑えられ、ストレスも減り、パートナー様に対する信頼感が高まります。
5.他者を支援する
たとえば地元のコミュニティ センターのためでも、マイクロソフトの Women in Technology プログラムのように働く女性の支援グループのためでもかまいません。同じ業界に属する他の小規模なビジネスに手を差し伸べ、援助することを検討しましょう。他者を支援することは企業としての誇りにつながるだけでなく、ロイヤルティの高い、強力な顧客基盤を築けるメリットもあります。従業員はもちろん、お客様に対しても社会貢献を奨励していくことで、前向きな変化を率先して生み出す存在として、ブランドの地位がさらに確かなものになるでしょう。しかも、通常こうした活動には多くの場合コストがかかりません。必要なのは頭の中の情報資産と、多少の時間だけです。
6.シンプルさを保つ
消費者は取引する際に手間のかからない企業を好みます。マイクロソフト パートナーの Rackspace 社 (英語) は、ビジネスをシンプルにすることが、いかに有効であるかをよく知っています。同社のリニューアルされた Web サイト (英語) を見れば、カスタマー エクスペリエンスをシンプルに保つために努力していることがおわかりいただけるはずです。
わかりやすいカスタマー エクスペリエンスや、カスタマー サービスの当意即妙な対応に対し、文句を言う人はいないでしょう。お客様に効果的に働きかけるには、カスタマー ジャーニー全体を把握し、常にシームレスかつ明確なやり取りを心がけることが肝心です。今日では、Web サイト、モバイル エクスペリエンス、請求についてこうした手法を採り入れ、必要に応じてオペレーターと直接話せるようにするなどの工夫が必要でしょう。プロセスを複雑にしすぎて、ビジネスをペース ダウンさせてはいけません。シンプルに徹しましょう。お客様はきっと評価してくれます。
7.インフルエンサーや推薦者の力を借りる
マーケティングにデジタル化の波が訪れるずっと前から、企業各社は自社製品の推薦者を頼りにしてきました。Yelp のようなレビュー サイトやソーシャル メディア マーケティングが普及するにつれ、今やその存在はますます重要性を増しています。マイクロソフト パートナーの CCB Technology 社 (英語) も、そうしたインフルエンサーや推薦者の力を十分理解しています。CCB Technology は最大の推薦者、つまり既存のお客様にスポットライトを当てた、顧客事例のビデオ シリーズ (英語) を公開しています。自社を推薦してくれるお客様を前面に押し出すことで、新しいお客様の信頼を得ると共に、最も重要な相手への働きかけに役立てているのです。お客様から率直なフィードバックをもらい、その内容に基づいて真摯に改善に取り組むことにより、お客様との関係を一歩先へと進めることができます。こうした実社会のインフルエンサーや推薦者 (英語) の力を借りて、ブランドをさらに高いレベルへと押し上げましょう。
今回ご紹介したような原則は、あらゆるビジネスの成功に欠かせない基本的な要素です。有意義なカスタマー エクスペリエンスを構築し、優れた価値を提供し、数ある企業の中で一歩抜きん出た存在となることが、これまで以上に欠かせなくなっています。
これらのビジネス原則を実施するためのヒントとして、Smart Partner Marketing (英語) のサイトもぜひ参考にしてください。
皆様にとって、このデジタル化時代でも十分な価値が証明されているマーケティング原則とは一体どのようなものでしょうか。ページ下部のコメント欄に、ご意見や成功事例をお寄せください。