(この記事は 2016 年 10 月10 日にMicrosoft Partner Network blog に掲載された記事 Which Social Media Platform is Right for Your Business? の翻訳です。最新情報についてはリンク元のページをご参照ください。)
ソーシャル メディア マーケティングの成長は、おそらく皆様もご自身の目でご覧になってきたことでしょう。実際に、ソーシャル メディアは今日の B2B 分野のマーケティング担当者が採用しているコンテンツ マーケティング戦略の中でも特に効果的 (英語) だと言われています。マイクロソフト パートナー様も例外ではありません。しかし、企業が利用できるソーシャル ネットワークやマーケティング ツールはあまりにも多種多様なうえに、お客様とのやり取りを戦略的に行わないと、予算を超過したり、ブランドの価値を低下させたりする危険性があります。そのような事態を避けるためにも、多数のソーシャル ネットワークに手を広げてプレゼンスを弱めてしまうのではなく、少数のネットワークに集中して強固なソーシャル プレゼンスを構築することをお勧めします。
しかし、どのプラットフォームに時間を費やす価値があるのか、どのように判断すればよいのでしょうか。複数のエキスパートからは主な判断材料として、企業の目標、ターゲットとする顧客層、パートナー様が確実に生成できるコンテンツの種類などが挙がっています。
ソーシャル メディアの役割
Microsoft Social Media Command Center の Brock Wells によると、パートナー様のブランドにどのソーシャル ネットワークが適しているのかは、ターゲットとする顧客層がどのプラットフォームを利用しているかに大きく左右されるとのことです。加えて、企業が期待する成果を生み出すために重点的に取り組むことができるように、全体的な目標と目的、予算についても検討するべきだと Wells は言います。こういった情報を考慮する必要があるため、たとえばマイクロソフトの中でも製品や顧客層ごとに最適なソーシャル メディアは異なります。
「まずはソーシャル リスニングを実施して、自社のブランドや製品について、どのソーシャル ネットワークでどのような意見が交わされているかを把握します。ソーシャル リスニングを行うことで、成果と ROI を最大限に高めるために重点的に取り組むべきソーシャル メディアを判断できます。自社の目標や目的に最適なプラットフォームを特定したら、そのメディアで成功を収めるためのソーシャル リスニング、エンゲージメント、コンテンツ、有料メディアの各戦略を策定します」
– Microsoft Social Media Command Center、Brock Wells
ソーシャル メディア マーケティングに取り掛かる前に、自社の全体的なビジネス プロセスにおいてソーシャル メディアがどのような役割を果たすのかを理解しましょう。以下のようなデータを考慮に入れてください。
- コンテンツの配信にソーシャル メディア サイトを使用している B2B マーケティング担当者の 91% は最適なプラットフォームとして LinkedIn を選択し、85% が Twitter、81% が Facebook を使用しています (出典 (英語))。
- B2B マーケティング担当者がソーシャル メディアを通じて獲得した見込み客の実に 80% は LinkedIn を利用しています (出典 (英語))。
- Facebook のアクティブ ユーザー数は全世界で9 億人以上、Twitter のアクティブ ユーザー数は 3.2 億人以上、LinkedIn のメンバー数は 4.5 億人以上です (出典 1 (英語)、出典 2)。
ソーシャル メディアは今日のビジネスにおける真の成功要因です。しかし、ソーシャル メディアを効果的に使用できずに苦労しているパートナー様は少なくありません。ソーシャル ネットワークが急速に変化し、常に進化を続ける中で、企業が重点的に取り組むべきソーシャル メディアを判断することは困難です。IAMCP シアトル支部の会長と IACMP の委員を務め、エンタープライズ コンテンツ管理のエキスパートでもある Jeff Shuey 氏は、パートナー様が Facebook、Twitter、LinkedIn という三大ソーシャル ネットワークに取り組むことを推奨しています。
まだマーケティング活動に LinkedIn を活用していない場合は、今後取り入れることを強くお勧めします。LinkedIn は、プロフェッショナルな人材をつなぐネットワークとしての役割を持つだけでなく、全世界でソーシャル セリングを促進し、つながりを構築し、関係を深め、専門知識を共有するためにも強力なソーシャル メディアです。先日 The Final Step と Giacom の協業に関するブログ記事 (英語) でもご紹介したとおり、この 2 社のパートナー様は当初 LinkedIn を通じてつながりました。
当然のことながら、LinkedIn は比較的フォーマルなソーシャル メディア プラットフォームであるため、フォローする価値のあるコンテンツを慎重に検討する必要があります。LinkedIn のユーザーは、業務上の問題解決やキャリアアップに役立つ情報を探しています。そのため、LinkedIn は特定の業界やビジネスに焦点を当てたコンテンツの共有に適しています。一方で、ビジネスに関係のないコンテンツを頻繁に投稿していると、フォロワーは減少します。
「LinkedIn はビジネスを行うためのプラットフォームです。LinkedIn のユーザーは、ネコの写真ではなく、ビジネス関連のコンテンツを期待しています」
– IAMCP、Jeff Shuey
Twitter は、企業が自社のビジネスに関する情報を公開するために適しています。Jeff Shuey は、Twitter をメガホンにたとえます。実用的ではあるものの、特定の顧客層に絞り込んでリーチしたい場合には向いていません。すべてのツイートが公開されるため、マーケティング ツールとしての Twitter は幅広い顧客層に向けて最新のニュースを簡単に共有するために利用するのが最適 (英語) です。
「メガホンのような Twitter の特性は反対方向にも作用し、ソーシャル リスニング プラットフォームとしても効果を発揮します。賢明な企業は Twitter 上のお客様やパートナー様の会話に耳を傾けています」
– IAMCP、Jeff Shuey
Twitter には 140 文字という文字数制限があるため、ツイート自体に盛り込めるコンテンツの量には限界がありますが、ブログ、動画、ホワイトペーパーなど、情報量が豊富な他のコンテンツへのリンクをフォロワーに共有できる貴重な場でもあります。最近の更新により、写真、動画、アンケート、GIF などのコンテンツは文字数カウントの対象外になり、企業が Twitter でフォロワーにコンテンツを共有できる可能性がさらに広がりました。
Twitter は検索が可能であるという点も重要で、ハッシュタグやキーワードを使いこなすことがポイントになります。ツイートに返信したり、お客様の意見に耳を傾けたり、質問に回答したりといった形で会話に参加してお客様に働きかける (英語) ことにより、お客様がすぐ簡単に利用できるコンテンツを提供できます。
しかし、十分な時間や労力をかけて戦略的にソーシャル メディアの取り組みを進めることができない場合、Twitter は期待に反して時間の浪費につながる可能性があります。目に見える効果を生み出すために、エキスパートの Guy Kawasaki 氏 (英語) は、1 日に 3 ~ 4 回、週に 20 回を目標にツイートすることを提案しています。
三大ソーシャル ネットワークの最後は Facebook です。お客様にリーチする方法として Facebook が最適であるかどうか疑問に思っている方々には、Jeff Shuey の一言が参考になるかもしれません。「Facebook は現実世界の知人とのつながりを維持することに適しており、世界の現状を把握できる興味深いプラットフォームです。」つまり、Facebook は非常に個人的なネットワークで、ユーザー (や見込み客) がオフの時間を過ごす場所なのです。
ソーシャル ネットワークの中ではフォーマルではない部類に入るものの、Facebook の影響範囲と規模には大きな成果を生み出すだけの力があります。お客様にリーチするために Facebook を使用している企業は、社内の人物の顔が見えるように努力しています。Facebook は企業の好感度を高める (英語) うえで最適なプラットフォームですが、そのためには興味深く有用なコンテンツを常に提供する必要があります。ブランドに対するロイヤルティを構築し、関係を強化することがソーシャル メディアを活用する主な目的であれば、Facebook が適しているでしょう。
ただし、Facebook にふさわしいコンテンツを提供することが重要です。Jeff Shuey は次のように述べています。「Facebook のコンテンツはユーザーを惹き付けるものである必要があります。Twitter のような文字数制限はありませんが、簡潔で興味をそそる内容でなければ、ユーザーはおそらくリンクをクリックしません。」また、他の大手ソーシャル メディア ネットワークと比較して、Facebook では Facebook Live などのツールが利用できる点も非常に興味深いと Jeff Shuey は言います。「ユースケース シナリオを考慮した場合、Facebook は他のソーシャル メディアよりもユーザー フレンドリです。」
ソーシャル メディアについてのまとめ
フォーマルなコンテンツを提供する LinkedIn、個人的なネットワークである Facebook、最新ニュースを発信する Twitter。どのソーシャル メディアに時間と労力を費やすべきかを検討している場合でも、ターゲットとする顧客層がそのソーシャル メディアを利用していることを確認し、そのプラットフォームに最も適したコンテンツを提供することが重要です。