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お客様の IT 環境をクラウドに移行【12/25 更新】

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(この記事は 2016  年 11 月 2 日にMicrosoft Partner Network blog に掲載された記事 Migrate Your Customers’ IT Environments to the Cloud の翻訳です。最新情報についてはリンク元のページをご参照ください。)

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お客様がポートフォリオ全体の効率化と変革を達成するのをサポートし、クラウドのあらゆるリソースや機能を活かして相乗効果を生み出せるようになったら、どれほどすばらしいでしょう。実は、適切なロード マップと実績ある戦略を用意すれば、実現可能なのです。

マイクロソフトでは、アプリケーション カタログを使用した企業環境のクラウド移行について、広範にわたり調査を行ってきました。電子ブック『Enterprise Cloud Strategy (エンタープライズ クラウド戦略、英語)』では、マイクロソフトの社内やお客様の事例を取り上げ、そこから得た知識を紹介しています。この電子ブックは、お客様の IT 環境をクラウドに移行し、サービスとしてのクラウド インフラストラクチャ (IaaS) を独自に構築するうえで、役に立つ内容となっています。

 

クラウド移行の考慮事項

移行にはさまざまなアプローチが考えられるので、お客様と共に検討する必要があります。それぞれの選択肢について、メリットや懸念点を含めて詳しく説明します。

  • リホスト: 仮想マシン (VM) または運用環境をオンプレミスのデータセンターからホスティング環境またはクラウドに移行します。このモデルは、コロケーションとも呼ばれます。
  • リプラットフォーム: コストや運用要件が原因となり従来の環境を維持できなくなった場合に、コード変更を行わずにアプリケーションを「保持してラッピング」する方法です。運用の整合性やセキュリティが損なわれるおそれがあります。
  • リタイアとリライト (またはリエンビジョニング): 古い環境では対処しきれない数多くの新しい要件が発生した場合には、より適切な環境でアプリケーションを作成し直すことが最善の方法です。このアプローチは、アプリケーション ポートフォリオを検証し、類似の機能を持つ複数のアプリケーションを統合するといった場合に多く利用されます。
  • バースト アウト: コンピューティング、データ、サービスのすべてを新たなモデルとしてクラウド環境で提供することで、従来の IT 環境では得られない機能や容量が実現され、多くのアプリケーションでクラウドの容量を活用できるようになります。これらのアプリケーションでは、革新的な分析、レポート作成、高性能コンピューティング、可視化などが行われます。使用頻度の高いデータ (ホット データ) はローカルに保存して、使用頻度の低いデータ (コールド データ) は、きわめて安価なクラウド ストレージにエイジ アウトするといった方法もよく使われます。
  • 拡張: 企業では、古いアプリケーションの拡張や機能追加など、これまでコンピューター画面でしか使用できなかった機能をモバイル デバイスや Web フロント エンドでも使用するためにさまざまな方法で取り組んでいます。たとえば、検索サービスやビデオ サービスを追加してアプリケーションを拡張するケースも見られます。
  • クラウド ネイティブ アプリケーション: クラウドについて知れば知るほど、ビッグ データ、新たな種類の分析、機械学習などのまったく新しい機能、モノのインターネット (IoT) 向けのアプリケーションなど、クラウドでの利用に特化した新たな形式のアプリケーションがあることがわかるはずです。

 

クラウドへの移行: 一般的な流れ

クラウド移行計画は、作られた手順書よりもむしろプロセスであることが理想的です。標準的な移行の流れを以下にご紹介します。

1.分析

現状と望ましい状況とを比較検討します。これにより、お客様の環境に既に備わっているものと、クラウド移行に必要なものとの差分を把握できます。その結果、サービス構造の変更やプログラムの完全な作り直しが必要と判断される場合もあります。

2.アプリケーションの移行

特定のサービスをクラウドに移行することを決めたら、そのサービスの最小限のデータを持つバージョンを作成してクラウドで機能できるようにするか、クラウド上で新たなバージョンのアプリケーションを作成することをお勧めします。既に VM で実行されているアプリケーションなら、何の変更も行わず VM をクラウドに移行するだけで対応できる場合もあります。

通常、オンプレミス アプリケーションの多くは、最小限の変更のみを加えるか、または変更せずに Microsoft Azure で実行することができます。ただし、アプリケーションのパフォーマンス、拡張性、セキュリティが最適化されているとは限りません。そのため、最新のサービス指向の原則に基づいたアプリケーションの再設計や再構築が必要になる場合があります。

3.データの移行

データ構造を現状のままクラウド上のリレーショナル ストレージ (Azure SQL Database、Azure VM で実行される SQL Server) または非リレーショナル ストレージ (BLOB、Table、Queue、Azure DocumentDB など) に移行できるという点は、アプリケーションの移行と似ています。データの移行は、SQL Server Azure 移行ウィザードなどのウィザードを利用すると非常に簡単です。

しかし、パフォーマンス、拡張性、耐障害性、セキュリティの向上を求めるなら、新たな Azure SQL Database としてデータ モデルを再構築したほうが良い場合もあります。オンプレミスと SQL Database 間、または異なる SQL Database サーバー間でデータを同期する必要がある場合は、SQL データ同期サービスの設定と構成を行います。さらに、人為的ミスや自然災害に備えて、データ復旧計画を策定しておくことをお勧めします。

4.最適化とテスト

お客様のアプリケーションとデータを Azure に移行したら、機能テストとパフォーマンス テストを実施します。ここでは、クラウド上でアプリケーションのテストを行い、想定どおりに動作するかを確認します。次に、オンプレミスと Azure でパフォーマンスの結果を比較します。さらに、クラウド アプリケーションの機能、パフォーマンス、拡張性に問題があれば、ここで解決します。

5.運用と管理

最適化とテストが完了したら、Azure の Application Insights を使用してアプリケーションの監視と追跡の設定および実装を行います。これにより、アプリケーションからテレメトリを収集し、分析できるようになります。このデータは、デバッグ、トラブルシューティング、パフォーマンス測定、リソース使用状況の監視、トラフィック分析とキャパシティ プランニング、監査に利用できます。

 

電子ブックをダウンロード (英語) して、ぜひご活用ください。お客様のアプリケーション ポートフォリオをクラウドに移行するための具体的なガイダンスをご紹介しています。

 

 


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