(この記事は 2017 年 7 月 25 日にMicrosoft Partner Network blog に掲載された記事 Partners Doing Good: Capstone IT の翻訳です。最新情報についてはリンク元のページをご参照ください。)
マイクロソフト パートナー様の慈善活動の基礎となるのは、地域社会とのつながりです。マイクロソフトでは、地元への還元や支援に取り組むことによって、企業の存在感をアピールし、地域での成功につなげている例をいくつも目にしています。今回は、マイクロソフト パートナー様の Capstone IT (英語) が、地元ニューヨーク州ロチェスターに貢献している取り組みをご紹介します。
きっかけはコミュニティから
Capstone IT の共同 CEO を務める Sitima Fowler 氏は、慈善活動は楽しみであり、また義務であると感じています。同社はロチェスターの SMB 市場向けマネージド IT サービス プロバイダーで、現在はフロリダ州のウェストパームビーチにも事業を展開しています。Office 365 への移行、IT サポート、セキュリティ管理をセットにした、シンプルで手頃な価格のサービス パッケージを提供しています。ロチェスターは米国で 2 番目に貧困率が高い都市であり、Sitima 氏と、彼女の夫で共同 CEO の Mike Fowler 氏は、コミュニティを支援する必要性を以前から感じていました。
「地元の中小企業にサービスを提供している当社は、この狭い市場に密接にかかわっています。これまで順調にビジネスを拡大してこられたのは、コミュニティのおかげです。従業員が暮らすこの地域が私たちのホームなのです。お世話になっているコミュニティに、ぜひ還元したいと思いました」
– Capstone IT、共同 CEO、Sitima Fowler 氏
Sitima 氏は、地域に対する情熱が活動を始めたきっかけであると話しています。Capstone IT は複数の非営利団体を支援し、年間の寄付プログラムに参加しています。Sitima 氏と Mike 氏は、周囲の慈善活動に感銘を受けていたときに、尊敬する人物に慈善活動への参加を勧められました。Sitima 氏はこう言います。「私たちは地元を大切にしています。なぜなら、私たちはここに深く根差した会社であり、この地域の活性化と繁栄を心から願っているからです」
参加する
Capstone IT は地域のさまざまなグループやプログラムをサポートしており、地元の若者やホームレスに機会や物資の提供を行っています。2 人の CEO は、役員として非営利団体に直接かかわり、ボランティアや資金集めを行っています。特に興味深いのが「Adopt-A-Classroom」プログラムです。このプログラムは、近隣の学校の生徒たちをオフィスに招待し、将来に役立つツールやテクノロジを学んでもらうというものです。生徒たちは実際に Skype for Business や PowerPoint などのソフトウェアに触れ、エンジニアがコンピューターを分解するところも見学します。
Capstone IT では、従業員が楽しめる活動として、創業 10 周年の記念に 10 か月間の寄付運動を展開したこともあります。この運動はとても評判が良かったため、1 年に延長することになりました。また、従業員は 1 年に 8 時間分のボランティア休暇が与えられ、好きなチャリティ イベントに参加することができます。このほかにも、同社はさまざまなプログラムや活動に参加しています。
Bivona Child Advocacy Center
Sitima 氏は、Bivona Child Advocacy Center (英語) の役員に推薦されたものの、しばらく保留していたと言います。Bivona は、虐待を受けた子供たちが生活を立て直すための支援を行う団体ですが、10 代の娘を持つ彼女にとって、その役目は荷が重すぎると感じていたのです。Bivona はコラボレーション支援サービス、意識教育、コミュニティでの率先した活動を通じて、虐待のトラウマを抱える子供を支援し保護するプロセスを効率化しています。
Bivona の活動に参加することは、1 人の母親として身につまされるものがありましたが、何度も団体とかかわりを持つにつれて、Sitima 氏はこれが自分の使命であるとはっきりと感じるようになりました。そして 2014 年 5 月から役員を務めています。
East House
Mike 氏は、East House (英語) という非営利団体をサポートしています。この団体は、慢性的な精神疾患や薬物依存症に悩む人が、独立して充実した生活を送れるように後押しするというミッションを掲げ、支援ホーム、治療コーディネート、教育プログラム、雇用プログラムなどのサービスを提供して社会復帰を促しています。また、社会復帰に必要な機会やツールなども提供しています。Mike 氏は 2013 年からこの団体の役員を務めています。
RAIHN
Sitima 氏は、栄養のある食事や身の回りの世話を行う Rochester Area Interfaith Hospitality Network (RAIHN、英語) の活動に特に熱心に取り組んでいます。RAIHN は宗教や文化的な背景に配慮した非営利団体で、ホームレスの家族が持続的に独立するためのシェルターや食事、医療の提供を行っています。Sitima 氏の家族がイベントを担当する回では、全力で取り組んでいます。支援が必要な人々に思いやりや愛情が伝わるよう、ごちそうを用意し、音楽やろうそくの灯りで精いっぱいもてなします。食事を食べてもらうだけでなく、安心感や幸福感を分かち合いたいと Sitima 氏は語っています。
「たとえ一晩だけであっても、住む家がない人々の苦労や負担が軽くなればと思っています」
– Capstone IT、共同 CEO、Sitima Fowler 氏
還元の重要性
Sitima 氏は Capstone IT の慈善活動は、自身にとってもビジネスにおいても重要であると感じています。なぜなら、Capstone IT の顧客は、ロチェスターのコミュニティの人々やその家族だからです。また、コミュニティは自身や従業員の家族が豊かに暮らすための基盤となります。だからこそ、そこに貢献することが重要なのです。
ロチェスターの経済状況は良いとは言えません。貧困率や失業率が高く、かつて潤っていた産業も不振に陥り、地元の企業が以前ほど地域社会へ還元できなくなっています。コダックやゼロックスといった大手企業は、以前はロチェスター経済の要でしたが、現在は事業規模を縮小しています。Sitima 氏は成功を収めている企業は、社会に還元する責任があると考えています。「世界中の飢餓をなくすことはできませんが、できるだけ自分の役目を果たしたいと思います」
成長を続ける Capstone IT は「Great Place to Work (働きがいのある会社)」に認定されています。慈善活動を会社の理念に組み入れたことで、従業員の定着率も高まりました。Sitima 氏と Mike 氏は現在、同社の価値の実現に向けて尽力しています。長期的な目標として、現在行っている慈善活動や非営利団体の支援を継続しつつ、ビジネスを成長させて慈善活動を拡大できるようにすることを目指しています。Sitima 氏は、インドの地方で起業家育成プログラムを立ち上げるという夢を持っています。いつか自分が学んだビジネスの経験を活かして、その知識を均等な機会に恵まれない人々に伝えたいそうです。
地域社会への還元について、マイクロソフト パートナー コミュニティ (英語) にご参加いただき、ぜひ他のパートナー様と意見を交換してださい。