このポストは、9 月 6 日に投稿された Cloud Platform Release Announcements for September 6, 2017 の翻訳です。
この記事では、クラウド プラットフォーム チームが進める一連の新しい更新をまとめてご紹介します。
マイクロソフトでは、ユーザーの皆様によるクラウドの利用をサポートする取り組みを日々行っています。私たちは幅広い製品ポートフォリオを通じてマイクロソフトならではの最新技術、総合的なモバイル ソリューション、開発ツールを提供しており、ユーザーの皆様にはこれらをご活用いただくことで皆様が本来持つ力を余すところなく発揮していただきたいと考えております。今回お届けする最新リリース情報は以下のとおりです。
- Linux での Azure App Service の一般提供
- Azure Analysis Services に新たに Web デザイナーが登場
- Azure SQL Database のデータの保護とセキュリティ – 透過的データ暗号化機能で Bring Your Own Key (BYOK) をサポート
- Azure SQL DB のスケールアップ – 新しいパフォーマンス レベルとストレージ アドオンのパブリック プレビュー
- Azure API Management のサービス更新
- Team Foundation Server 2018 の注目機能
- Visual Studio Team Services の機能の一般提供
- Azure Active Directory – Azure Government Cloud でのパブリック プレビュー
Linux での Azure App Service の一般提供
Azure App Service の一般提供が、Web App for Containers (英語) 機能も含め、Linux で開始されました。Linux 上の ASP.NET Core、Node.js、PHP、Ruby 向けのイメージが組み込みでサポートされているほか、Java、Python、Go に対応した開発者独自の Docker 形式のコンテナー イメージも使用できます。詳細については、発表時のブログ記事 (英語) を参照してください。10 月の Web キャストではコンテナー化されたアプリケーションを特集していますので、サインアップ (英語) してご視聴ください。サービスの試用はこちらから、簡単なチュートリアルが掲載されたドキュメントはこちら (英語) からアクセスしてください。
Open Source Summit 開催 – 2017 年 9 月 11 ~ 14 日
2017 年は、LinuxCon、ContainerCon、CloudOpen と新イベント Open Community Conference が、Open Source Summit という名で統合されて開催されます。Open Source Summit では、2,000 人のエンジニアやコミュニティ メンバーと共に幅広いトピックについて共同で取り組んだり、情報を共有したり、学習したりすることができます。詳細については、こちらのサイト (英語) をご覧ください。
Azure Analysis Services に新たに Web デザイナーが登場
2017 年 7 月、Azure Analysis Services に Web ベースのモデル デザイナー (英語) がリリースされました。新しいブラウザー ベースのエクスペリエンスでは、Azure Analysis Services のセマンティック モデルの作成や管理をすばやく簡単に開始できます。また、このエクスペリエンスでは既存のデータ モデルを Power BI Desktop ファイルのデータから Azure Analysis Services インスタンスに直接インポートできるため、Power BI モデルを速やかに構築、拡大することができます。2017 年 8 月には、この新しい Web ベースのモデル エディター内で Azure Analysis Services モデルを視覚的に編集 (英語) できる機能など、さまざまな新機能 (英語) がモデリング ツールに追加されました。ユーザーが使いやすいデータ モデルを開発する際には現在でも SQL Server Data Tools や SQL Server Management Studio が主に使用されていますが、この新しいエクスペリエンスは迅速かつ容易にモデリングできるようにすることを目的としているため、モデルの新規開発に取り掛かる場合などに便利です。
Azure Analysis Services は Microsoft SQL Server Analysis Services で採用されている分析エンジンを基盤としており、セマンティック データ モデルをクラウドでホストできるため、分析担当者が Excel や Power BI などのツールでデータ モデルに接続し、レポートを作成したりアドホック分析を柔軟に実行したりできます。詳細については、Azure ブログの記事 (英語) をご覧ください。サービスの詳細については Azure Analysis Services の Web ページをご覧ください。
Azure SQL Database のデータの保護とセキュリティ – 透過的データ暗号化機能で Bring Your Own Key (BYOK) をサポート
SQL の透過的データ暗号化機能に Key Vault が統合されたことにより、Azure SQL Database と SQL Data Warehouse の暗号化で Bring Your Own Key (BYOK) がプレビューとしてサポートされるようになりました。これにより、Key Vault に保存したキーを使用して格納中のデータ暗号化を保護できるようになるため、キーの管理性が向上すると共に、データにアクセスするユーザーとそのタイミングを制御できるようになります。この機能の詳細については、Azure ブログの記事 (英語) を参照してください。
Azure SQL DB のスケールアップ – 新しいパフォーマンス レベルとストレージ アドオンのパブリック プレビュー
Azure SQL Database の新しいパフォーマンス レベルとストレージ アドオンのプレビューを開始
Standard レベルに S4、S6、S7、S9、S12 の各パフォーマンス レベルが新たに追加されました。これらは、CPU への負荷が高いものの Premium レベルほどの IO パフォーマンスを必要としないワークロードに最適です。新しいストレージ アドオンを利用すると、DTU や eDTU を増やすことなくストレージを追加購入できます。追加ストレージは、S3 ~ S12、P1 ~ P6、PRS1 ~ PRS6 の各データベースでは最大 1 TB まで、Standard エラスティック プールでは最大 4 TB まで、Premium エラスティック プールの eDTU が小規模なデータベースでは最大 1 TB まで購入できます。新しいパフォーマンス レベルとストレージ アドオン オプションの詳細については、Azure ブログの記事 (英語) を参照してください。
Azure API Management のサービス更新
料金ページ | API Management の Web ページ
Azure API Management に、API のライフサイクルを管理する機能やビジネス アプリケーションを拡張するための機能など、さまざまな新機能が追加されました。8 月にリリースされた注目の機能を以下にご紹介します。
- API の改訂機能とバージョン管理機能 (プレビュー) では、API 発行者が自らの管理下で安全に API を変更できます。API 発行者は、改訂機能を使用すると、API 利用者に影響を与えずに API を変更できます。バージョン管理機能では大幅な変更をカプセル化したり、バージョン文字列でバージョンを識別したりできます。また、バージョン管理用スキーム パス、クエリ文字列、ヘッダーのいずれかを使用できます。
- Azure の API 定義を Microsoft Flow や Microsoft PowerApps の環境にエクスポートできます。エクスポートした API は Flow や PowerApps でカスタム API として登録され、ユーザーが容易に Azure API を使用できるようになります。
- Azure Resource Manager テンプレートを使用して Azure Key Vault から証明書をインポートできます。
詳細については、リリース ノート (英語) を参照してください。
Team Foundation Server 2018 の注目機能
Team Foundation Server は、既存の IDE (Eclipse、IntelliJ、Visual Studio など) やエディター (Visual Studio Code など) を統合する、一連のオンプレミスの共同ソフトウェア開発ツールを提供します。部門の枠を越えて連携するチームが、あらゆる規模、あらゆるプラットフォーム、あらゆる言語やフレームワークのソフトウェア プロジェクトを効果的に進行することができます。Team Foundation Server の主な機能としては、Git のバージョン管理やアジャイル開発用ツール (かんばんボード、ビルド、CI/CD パイプライン、テスト機能など) があります。
Team Foundation Server 2018 は、一般提供版として最初のバージョンがリリースされました。このバージョンには新機能が多数追加されています。そのうちの主なものを以下にご紹介します。
- Web アクセス時のプロジェクト作成ウィザードとプロセス テンプレート マネージャーを改良
- モバイル デバイス向け作業項目フォームを最適化
- Git フォークをサポート
- Git タグの表示、絞り込み、削除、セキュリティ設定が可能に
- プル リクエストに関して多くの機能強化を実施
- Wiki エクスペリエンスを刷新
- Maven パッケージをサポート
- ビルド定義のインポート/エクスポートが可能に
- 新しいリリース定義エディターを既定でオプト イン
- 仮想マシン環境へのデプロイが可能に
- 探索的テストの追跡性を強化
Team Foundation Server 2018 では、上記以外にも多数の機能が追加されています。詳細はリリース ノートを参照してください。
Visual Studio Team Services の機能の一般提供
カスタマイズ可能な作業項目ルール – Visual Studio Team Services の更新
先日、Visual Studio Team Services が更新されました。このリリースでは、カスタマイズ可能な作業項目ルールの一般提供が開始され、作業項目の動作を自動化できるようになりました。この機能は、継承プロセス モデルのシンプルさを活用するうえで鍵となります。カスタマイズ可能な作業項目ルールの詳細については、こちらの記事 (英語) をご覧ください。
その他の主な機能は次のとおりです。
- フォーク (英語) – 1 つのアカウントからさまざまな形でプロジェクトに参加できます。
- 作業項目ハブ (英語) – パーソナライズされたピボットを使用して、ユーザーにとって重要な作業項目を簡単に検索して操作できます。
- ファイルのミニマップ (英語)、中かっこの対応付け (英語)、空白の表示/非表示の切り替え (英語) – コードの全体像を把握しやすくなり、編集も容易になりました。
- Bitbucket リポジトリ用 CI ビルド (英語) – Bitbucket をリポジトリ プラットフォームとして使用できるようになりました。
- 新しいリリース定義エディター (英語) – 高機能なリリース定義エディターのプレビュー版が機能強化され、一般提供が開始されました。
- ユーザー管理の合理化 (英語) – プレビューの機能が強化され、一般提供が開始されました。
このリリースの詳細については、リリース ノート (英語) をご覧ください。
Azure Active Directory – Azure Government Cloud でのパブリック プレビュー
Azure Government Cloud で Azure Active Directory Premium (AADP) のプレビューが開始されました。このプレビューの目的は、政府機関ユーザーの方に AADP を早めに提供し、Azure Government Cloud で実際にお試しいただくことです。それによって貴重なフィードバックを皆様にお寄せいただき、一般提供に向けてエンジニアリング チームと共有することは、何よりも重要であると考えています。
今回のプレビューは、FedRAMP や DoD などの特定のコンプライアンス要件に従う必要があるお客様を対象としています。プレビュー期間中はそれらの証明書は発行されませんが、一般提供開始時には発行される予定です。このプレビューは、既存の Office 365 U.S. Government GCC High および DoD のお客様にご利用いただけます。ぜひご参加ください。
プレビューへの参加をご希望の場合は、参加者向けアンケート (英語) にご回答ください。皆様に関する貴重な情報は、エンジニアリング チームが皆様のニーズに応えるための参考とさせていただきます。お申し込みいただくと、お客様の担当プログラム マネージャーが参加へのお礼とプレビューの開始手順の詳細を記載したメールをお送りいたします。