このポストは、10 月 11 日に投稿された Cloud Platform Release Announcements for October 11, 2017 の翻訳です。
この記事では、クラウド プラットフォーム チームが進める一連の新しい更新をまとめてご紹介します。
マイクロソフトでは、ユーザーの皆様によるクラウドの利用をサポートする取り組みを日々行っています。私たちは幅広い製品ポートフォリオを通じてマイクロソフトならではの最新技術、総合的なモバイル ソリューション、開発ツールを提供しており、ユーザーの皆様にはこれらをご活用いただくことで皆様が本来持つ力を余すところなく発揮していただきたいと考えております。今回お届けする最新リリース情報は以下のとおりです。
- Azure Functions – Java のサポートのパブリック プレビュー
- Power BI Embedded の一般提供
- Azure での Node.js サポート – Application Insights SDK for Node.js の一般提供
- Azure での Node.js サポート – nearForm からの Node.js サービスの移行とサポート
- Azure API Management – PowerBI ソリューション テンプレート
- Azure Functions – Durable Functions のパブリック プレビュー
- Azure Event Hubs Dedicated の料金変更
- Azure Cosmos DB の無料試用版
- SQL Server 2012 SP4 の一般提供
- Azure DNS プライベート ゾーンの管理プレビュー
- Azure App Gateway Web Application Firewall (WAF) の一般提供
- Azure Files の共有スナップショット機能のプレビュー
- Visual Studio 2017 の更新
- Visual Studio for Mac の更新
- Azure Batch AI のプレビュー
Azure Functions – Java のサポートのパブリック プレビュー
Azure Functions での Java のサポートのパブリック プレビューが発表 (英語) されました。Azure Functions で実現されるサーバーレス コンピューティングには、コスト、生産性、イノベーションの面で大きなメリットがあります。開発者の皆様はこのようなメリットを活用しつつ、好みのプログラミング言語や開発ツールも使用したいと考えています。
そのご希望に応えるために、Azure Functions で Java のサポートのパブリック プレビューを開始しました。これにより、Maven や Jenkins などの主要な Java ツール、IntelliJ や Eclipse などの IDE、そして Visual Studio Code がサポートされます。
詳細については、Azure ブログの発表記事 (英語) をご覧ください。
Power BI Embedded の一般提供
Microsoft Power BI でパートナーや開発者が視覚化機能をアプリに埋め込む方法を簡素化
処理能力別に各サービス レベルが提供されている Power BI Embedded を使用すると、Azure インフラストラクチャでアプリを構築するのと同じ方法で、Power BI の魅力的な視覚効果、レポート、ダッシュボードを手軽にインテリジェント アプリに追加できます。パートナーや開発者の皆様は、標準の視覚効果を使用することも、自身で作成することも可能です。これにより、無数のデータ ソースに接続してエンド ユーザーに分析を配信できるほか、アプリのニーズへの対応やサービスの使用状況の把握が容易になります。詳細については、製品ページを参照してください。
Azure での Node.js サポート – Application Insights SDK for Node.js の一般提供
Application Insights はデプロイ後に運用環境のアプリ、サービス、コンポーネントを監視するアプリケーション パフォーマンス管理ツールで、パフォーマンスのボトルネックやその他の問題をいち早く発見し診断するうえで便利です。2017 年 10 月 4 日に Application Insights SDK for Node.js 1.0 のリリースが発表されましたが、これを使用することで、パフォーマンス、信頼性、安定性を向上させながら、プロジェクトの成熟度を高められます。
- 運用環境の Node.js のアプリやサービスを監視できます。また、不具合やパフォーマンスのボトルネックなどの問題をユーザーから報告されるよりも早く発見できます。
- Node.js アプリからテレメトリ データが収集されます。
- データベース (MongoDB、Redis、PostgreSQL、MySQL など) や主要な NPM パッケージなどの Application Map と接続されているサービスを、特別な設定なしに監視できます。
- Azure やオンプレミスの仮想マシン、Linux の Azure Web Apps、IoT デバイス、Electron で作成されたデスクトップ アプリなど、あらゆる環境で動作します。Application Insights SDK for Node.js は GitHub および NPM のオープン ソース プロジェクトから公開されています。
詳細については、Application Insights の製品ページを参照してください。また、Node.js の入門ガイドもご覧ください。
Azure での Node.js サポート – nearForm からの Node.js サービスの移行とサポート
NearForm (英語) とマイクロソフトは新たなパートナーシップを締結し、Node Interactive カンファレンスにおいて Node.js のアプリやサービスの Azure への移行を支援することや、エンタープライズ クラスのサポートを提供することを発表しました。nearForm との提携により、Node.js アプリの立案、設計、サポートに長年携わってきた同社の専門知識が、Azure を導入してクラウドでの展開に乗り出す開発者の皆様にもたらされます。今回のパートナーシップでは以下がサポートされます。
- Node.js のアプリやサービスの Azure への移行
- アプリやサービスを運用環境へ展開する開発者のサポート
- 技術コンサルティング (マイクロサービスを基盤とするアーキテクチャへの移行、コード レビュー、Node.js アプリのパフォーマンス)
- SaaS モデルへのビジネスの移行支援
今回の nearForm との提携により、Azure ユーザーは世界レベルのソフトウェア アーキテクト、設計者、開発者、DevOps エンジニア、オープン ソース ツールのエキスパート (Node.js Core の協力者や TSC のメンバーなど) のチームとコミュニケーションを取れるようになります。アイルランドに本拠地を置く nearForm は、あらゆる規模、あらゆる業界のユーザーをグローバルに支援しています。
移行や開発者向けサービスの詳細については、nearForm まで直接お問い合わせ (英語) ください。
Azure API Management – PowerBI ソリューション テンプレート
Azure API Management Analytics で PowerBI ソリューション テンプレートの提供を開始
Azure API Management Analytics の Power BI ソリューション テンプレートがリリースされました。このテンプレートを使用すると、効果的でカスタマイズ可能なダッシュボードに Azure API Management インスタンスでのトラフィック フローをわかりやすく表示できます。
このテンプレートでは、以下のような多様なページを作成して、API のアクティビティを把握、管理することができます。
- 概要: トラフィックと KPI のサマリーを表示
- API 呼び出し: 特定の API、サブスクリプション、期間についての詳細情報を表示
- エラー: API ゲートウェイの潜在的な問題の特定をサポート
- 呼び出しの頻度: 異常なトラフィック パターンを強調して表示
- リレーションシップ: 連続して発行される呼び出しを図示し、開発者がどのように API を使用しているかについての情報を提供
テンプレートはこちらのページ (英語) からダウンロードできます。製品の概要やスクリーンショットはこちらのブログ記事 (英語)、技術的な詳細はこちらのブログ記事 (英語) をご覧ください。
Azure Functions – Durable Functions のパブリック プレビュー
Durable Functions のパブリック プレビューが発表 (英語) されました。これは Azure Functions の拡張機能で、サーバーレス環境で長期間実行される C# のステートフルな関数のオーケストレーションを構築するためのものです。これを使用すると、複雑な関数チェーンを使用するシナリオ、ファン イン/ファン アウトのパターン、ステートフルなアクター、実行時間の長いコールバックを使用するシナリオなど、これまでは実現できなかったさまざまな新しいシナリオを実装できます。
Azure Event Hubs Dedicated の料金変更
Event Hubs Dedicated に新しい料金レベルを追加
2017 年 11 月 13 日より、Azure Event Hubs Dedicated に新しい料金レベルが追加されます。この料金レベルでは 1 時間単位の定額制が導入され、EA と Direct の両方のお客様に提供されます。
Azure Event Hubs はハイパースケールのテレメトリ インジェスト サービスで、数百万のイベントを収集、変換、保存します。フル マネージド サービスであるため、ユーザーはデータの収集作業に手間を取られることなく、テレメトリから価値を引き出すことに集中できます。
Event Hubs Dedicated サービスでは、特に要件の厳しいお客様に向けてシングル テナントでのデプロイメントが提供されます。主に次のようなメリットがあります。
- 最大 1 MB のサイズのメッセージに対応
- ピーク時のニーズに対応できる処理能力を保証
- 追加コストなしでメッセージを 7 日間保持
- Event Hubs のキャプチャ機能を使用することで、単一ストリームでリアルタイムの一括処理パイプラインのサポートが可能に
今回の機能強化全体で、容量ユニットあたりのコスト面でのメリットが高まると共に、従量課金制の柔軟性がさらに向上します。詳細については、こちらのブログ記事 (英語) をご覧ください。
Azure Cosmos DB の無料試用版
有効期限付きの Azure Cosmos DB 無料試用版を提供
Azure サブスクリプションをお持ちでない方でも、有効期限付きの無料試用版 (英語) で Azure Cosmos DB をお試しいただけます。費用をかけずに気軽に Azure Cosmos DB を評価できるため、ぜひ今すぐお試しください。
SQL Server 2012 Service Pack 4 の一般提供
SQL Server チームは、SQL Server 2012 としては最後となるサービス パックをリリースしました。SQL Server 2012 Service Pack 4 (SP4) には、修正プログラムのロールアップのほか、パフォーマンス、スケーラビリティ、診断機能を中心とした 20 以上の機能強化が、お客様や SQL コミュニティからのフィードバックに基づいて追加されています。今回のサービス パックでは、DMV の拡張による監視機能、拡張イベント、クエリ プランなどが実装されました。詳細については、SQL Server ブログ (英語) の SQL Server 2012 SP4 に関する記事を参照してください。
Azure DNS プライベート ゾーンの管理プレビュー
Azure DNS に新たに追加される主要機能、プライベート ゾーンの管理プレビューが開始されました。これは信頼性と安全性に優れた DNS サービスで、ユーザー自身が独自の DNS ソリューションの作成や管理を行うことなく、仮想ネットワーク (VNet) 内で名前を管理、解決できます。この機能では、現在 Azure から提供されている名前ではなくお客様の企業のドメインを使用でき、VNet 内および VNet 間の仮想マシン (VM) で名前解決が行われます。さらに、スプリット ホライズンの概念でゾーン名を構成できるため、プライベートとパブリックの DNS ゾーンで同じ名前を共有することもできます。
ゾーンとレコードの管理は、お馴染みの PowerShell を使用して行います。Rest API、CLI、ポータルの使用も近日中にサポートされる予定です。
管理プレビューの詳細、および管理プレビューへの参加をご希望の場合は、azuredns-privatezones@microsoft.com までお問い合わせください。
料金の詳細などこの機能の詳細については、Azure DNS プライベート ゾーンの概要ページ (英語) および Azure DNS の料金ページをご覧ください。
(注: プレビュー期間中は割引価格でご利用いただけます)
Azure App Gateway Web Application Firewall (WAF) の一般提供
Azure Application Gateway は、レイヤー 7 (HTTP/HTTPS) でのさまざまな負荷分散機能や WAF 機能を Azure ユーザーに提供する、アプリケーション配信コントローラー サービスです。継続的な機能強化の一環として、Azure Application Gateway での IPv6 のサポートが発表されました。これにより、既存の IPv4 のエンド ポイントに加えて IPv6 のエンド ポイントも作成できるようになりました。ユーザーは、IPv4 と IPv6 のいずれかのプロトコルを使用して Application Gateway に接続できます。IPv6 のサポートはまず一部のリージョンのみで提供され、今後数週間以内にその他のリージョンでのサポートが発表される予定です。
詳細については、Application Gateway の IPv6 のページを参照してください。
Azure Files の共有スナップショット機能のプレビュー
Azure Files のスナップショット機能のパブリック プレビューを発表
Azure Files に共有スナップショット機能が導入されました。これは、ファイル共有全体のデータのコピーを読み取り専用として一定時間ごとに作成する機能で、このコピーを新しいファイル共有の基盤として使用できます。また、ユーザーの皆様にお馴染みのファイル回復機能のクラウド ベース版としても活用できます。
Azure Files の共有スナップショット機能では、クラウド上のファイル共有にあるコンテンツの特定時点の「写真」が提供されます。スナップショットには、共有内の個々のファイルの差分のみが書き込まれます。
1 つのファイル共有で保存できるスナップショットは、最大 200 個です。スナップショットは明示的に削除されるまで保持されます。
Azure Files の共有スナップショット機能では、Windows のクライアントやサーバーでお馴染みの SMB の「以前のバージョン」機能のクラウド版が使用されます。以前のバージョン機能では以下が可能です。
- 意図せず削除したファイルの回復
- 上書き保存されたファイルのバージョンの表示と復元
- 最新のファイルと以前のバージョンのファイル、または以前のバージョンどうしを左右に並べて比較
共有スナップショットの作成や削除は、REST API、クライアント ライブラリ、PowerShell、CLI、Azure ポータルから実行できます。共有、ファイル、ディレクトリのスナップショットの表示には、REST API と SMB の両方を使用します。
Azure Files の共有スナップショット機能のパブリック プレビューは、すべてのリージョンで提供されます。プレビュー期間中は無料でご利用いただけますが、トランザクションには標準料金が課金されます。この機能の詳細については、ブログ記事をご覧ください。料金の詳細については、料金ページを参照してください。
Visual Studio 2017 の更新
Visual Studio 2017 が更新され、Windows Fall Creators Update のサポートや、UWP 開発用の .NET Standard 2.0 のサポートが追加されました。また、Windows プロジェクトを .appx コンテナーにパッケージ化して Windows ストアで配信するための Windows Application Packaging Project が新たに追加されました。Xamarin Live (英語) では、iOS デバイスおよび Android デバイスで直接、アプリの継続的なデプロイ、テスト、デバッグを行うことができます。最新版はこちらからダウンロードできます。
Visual Studio for Mac の更新
Visual Studio for Mac の更新版がリリースされました。最新の更新版では ASP.NET Core アプリ向けの Docker のサポート、Xamarin を使用するアプリ向けの Android 8.0 Oreo のサポート、Visual Studio for Mac インストーラー内での .NET Core 2.0 インストールなどが実装されています。リリース ノートの全文はこちら (英語) をご覧ください。最新版は、こちらからダウンロードするか、Visual Studio for Mac の更新ツールから入手してください。
Azure Batch AI のプレビュー
先日、Azure Batch AI のプレビューが発表されました。Azure Batch AI のプレビューは、GPU クラスターや CPU クラスターを使用してディープ ラーニングやその他の機械学習モデルをトレーニングする場合に役立ちます。Batch AI のプレビューは、基盤となるコンピューティング リソースやその他のリソースの使用料金を除いて、無料でご利用いただけます。Batch AI のプレビューでは、通常の VM と Low-Priority VM の両方をサポートします。プレビュー期間のサポート対象は、米国東部リージョンの Linux 仮想マシンのみとなります。詳細については、Azure Batch AI のページ (英語) を参照してください。