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AI で私たちの生活をもっと良くする【3/15 更新】

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(この記事は2017年12月13日にMicrosoft Partner Network blog に掲載された記事 Making our lives better with AI  の翻訳です。最新情報についてはリンク元のページをご参照ください。)

 

 

 

Microsoft AI プラットフォームと Cognitive Services が生み出す可能性は、高度な医療研究、診断、治療から、農作物の収穫量増加といった幅広い分野で私たちを魅了し続けています。コンピューターと自然な言葉でやり取りし、確率に基づいて物事を判断したり、データからソリューションを生み出せるようになってきたことで、ソフトウェア開発は大きな変化を遂げ、今では世界中の組織が AI への投資に価値を見出すようになっています。

AI には人的要素がありますが、ボット サービスを利用する際、私たちはついそれを見落としがちです。今日のコンピューターはやり取りした内容に基づいて私たちが求めるものを推測し、関連性の高い情報を提供してくれます。このため私たちは自然言語を使って自分の意図を伝えることができています。本日マイクロソフトは、Language Understanding Intelligent Service (LUIS)発表しました (英語)。このLUIS とマイクロソフトのクロス プラットフォーム機能を活用することで、私たちの言葉の意図を理解し、適切に応答するための言語モデルを構築し、あらゆるアプリやボット サービスで利用できるようになります。

アプリやボットが私たちの意図を理解できるようになる言語モデルがあれば、マイクロソフトのパートナー企業の皆様には今以上に有意義なさまざまな機会が生まれます。IDC の調査 (英語) によると、AI 支出の複合年間成長率は、米国でほぼ 50%、アジア太平洋地域ではさらに高いことがわかっています。また、世界中の 67% の企業が、AI を既に導入しているか、導入を検討中です。導入した企業の多くは、期待どおりかそれ以上の成果を得ており、次の 2 年間で AI 支出をさらに増やすという決断につながっています。AI の導入は、パートナー企業のビジネス チャンスになるだけでなく、人々の生活をさらに良くするきっかけにもなります。

また、パートナー企業様にとっては、データ サイエンティストを雇用することなく高度な AI ソリューションを構築できるというメリットもあります。たとえば、あるパートナー企業様では、人と AI を結び付けて自閉症児を支援するソリューションを開発しました。

この成果には、個人的にかなり心を動かされました。というのも、私の 3 歳の息子は話すことに困難を抱えており (話せるのは 20 語ほど)、自閉症と診断されているからです。ありがたいことに、フランスを本拠とする Equadex™ という ISV が、自閉症の子どもたちのコミュニケーションを支援する AI ソリューションを開発しています。

 

子どもたちのコミュニケーションを支援

Equadex™ 社のスタッフの中には、自閉症の子どもとかかわった経験のある人たちがいました。同社はそれがきっかけで、言葉をうまく話せなかったり言語障碍を持つ自閉症児と、両親、教師、医療関係者との間のコミュニケーションを支援するソリューションを開発することになりました。

「自然言語を、こうした自閉症を抱える子どもたちが使えて理解もできるユニバーサルな形式に変換する革新的なテクノロジを開発する必要がありました」。そう語るのは、Equadex™ 社の最高技術責任者 Anthony Allebée 氏です。「家族やヘルパーはこれまで、たくさんの絵カードを使って自閉症の子どもたちとコミュニケーションを取っていました。絵カードを並べて文を作り、それを子どもたちに見せるのです。しかし、この方法では絵カードを常に持ち歩かなくてはならないため、紛失したり、置き忘れたりすることがよくありました」。

そこで Equadex™ は、Helpicto™ というタブレットおよびスマートフォン向けアプリを開発しました。Helpicto™ にはモバイル用の絵カード データベースが収められており、話した言葉が複数の絵に変換されます。この AI テクノロジはゼロから構築したのではなく、Microsoft Cognitive Services API と Microsoft Azure クラウド プラットフォームを使って開発されました。Cognitive Services はインテリジェント アルゴリズムを使って人のニーズを理解し解釈する AI テクノロジで、自然なコミュニケーション方法やツールで利用できます。

たとえばアプリに何かを話しかけると、Bing Speech API がリアルタイムでその言葉を文に変換します。続いて LUIS が文の内容を解析し、言葉の意図を判断します。Helpicto™ は、この情報に基づいてデータベースから適切と思われる絵カードを引き出します。たとえば、「リンゴを食べたいですか?」と話しかけると、子どもの絵カードと、食べている動作の絵カードが選択され、画面に「はい」と「いいえ」の選択ボタンが表示されます。

データの処理と保存には、Azure FunctionsAzure SQL Database が使用されています。さらに、アプリに画像を認識させる Computer Vision API と、キーワードを追加して画像を正しく分類する機能も組み込まれています。アプリに好みの写真を追加することが可能になるため、言語障碍を持つ人々や言葉を話さない人々にとってさらに理解しやすい結果が得られるようになります。

Equadex™ は将来的に、言葉を話さない子どもたちだけでなく、アルツハイマー患者など言語コミュニケーションに問題を抱えている大人のコミュニケーションも支援したいと考えています。現在このアプリはフランスでのみ提供されていますが、グローバル展開の計画があり、そのためにはマイクロソフトとのパートナーシップが重要になっています。

 

AI はどの業界にも共通する重要な差別化要因

AI テクノロジの恩恵を受けるのは、Equiadex 社のアプリのような新しいソリューションだけではありません。AI テクノロジを使えば、既存のサービスを差別化することもできます。たとえば、データや経験から学習するエンドツーエンドのシステムを顧客に改めて提供することで、新たなインサイトを生み出したり高い効率性を実現することができます。

たとえば以前、業界ごとに専門性を持たせる (英語) ことで、新たな利益と顧客価値を生み出せるという記事を紹介したことがあります。医療業界では、ウェアラブル デバイスから収集したスキャン結果やデータに基づいて予測モデルを構築することで、専門家が症状の発現を予測できるようになりました。これにより、医療従事者がより低コストでタイミングよく治療を提供できるようになったのです。

その他の業界にもこのイノベーションを拡大できたらどうなるか、想像してみてください。AI ソリューションの導入準備ができている業界には、金融サービス、製造、教育、小売などもあります。また、企業の人事部門でも、業績分析や機械学習を取り入れて、従業員の定着率や、既存の従業員および雇用候補の開発ニーズの予測を行っています。また、マーケティング担当者はストリーム分析と機械学習を利用して、カスタマー エクスペリエンスのカスタマイズと最適化に努めています。

このような例は今もどんどん増え続けています。すべてのケースに共通しているのは、インテリジェント テクノロジを利用して人間の能力を拡大し、より戦略的かつ生産的に業務を行えるようにしている点です。

 

人工知能 (AI) は、あらゆる業界や規模の企業に適用できる革新的なテクノロジの 1 つです。人間に限りなく近い認識能力と、コンピューターが持つ処理速度、メモリ、計算能力、組織能力を組み合わせれば、そこから生まれる可能性は無限に広がります。

AI ソリューションの今後に引き続きご注目ください。マイクロソフト パートナー コミュニティのディスカッションにはこちら (英語) からぜひご参加いただければ幸いです。

 

 

 


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